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Brunnstrome Stage(ブルンストロームステージ)とは? 運動麻痺の回復段階と評価項目をわかりやすく解説

Brunnstrom Stage(Brステージ)とは?

 脳卒中後の運動麻痺の回復を〜Ⅵ段階の運動パターンで評価するスケールです。

 麻痺側の随意運動が
「出ない → 共同運動(シナジー)しか出ない → 分離運動が可能」という流れで回復することを示しているとされています。

 Brunnstrome Stageは”動作の質”を見る評価で、できる・できないだけでなく、共同運動パターンからどれだけ離脱(分離)しているかを見ることが重要なポイントです。研究分野ではFMA多く使用されていてBrunnstrome Stageはほとんど見かけることはありません。FMAのほうが数字で表して比較することが統計上優位との理由からです。ただ、臨床上はBrunnstrome Stageは非常に重要な役割を果たしています。

Br Stage 評価項目の詳細

 Br stageは上肢・手指・下肢で別々に評価します。
ここでは、それぞれのステージの“できる動き・特徴・観察ポイントを詳しく解説します。

上肢 のBrunnstrom Stage(Ⅰ〜Ⅵ)詳細

 Stage Ⅰ:完全弛緩(Flaccid)

特徴

  • 随意運動なし
  • 反射も弱い〜消失
  • 抵抗に対して筋収縮が入らない

観察ポイント

  • 筋緊張:低下
  • 反射:腱反射も低下
  • 他動運動での抵抗感ゼロ

Stage Ⅱ:共同運動の出現(Spasticity begins)

特徴

  • わずかな随意運動が出てくる
  • 共同運動(屈曲・伸展)が“ちらっと出る”
  • 筋緊張の増加が見られ始める

具体的に出る動き

  • 肩のわずかな屈曲
  • 肘の屈曲
  • 手指のわずかな屈曲

観察ポイント

  • 共同運動の“芽生え”が見えるか
  • 反射の亢進が始まるか

 Stage Ⅲ:強い共同運動(Spasticity peaks)

特徴

  • 屈曲/伸展共同運動がはっきり出る
  • 不随意な共同運動が強い
  • 分離運動はまだできない

具体的な屈曲共同運動パターン

  • 肩外転・外旋
  • 肘屈曲
  • 前腕回外
  • 手指屈曲

具体的な伸展共同運動パターン

  • 肩内転
  • 肘伸展
  • 前腕回内

観察ポイント

  • どの共同運動が“優位”に出るか
  • 分離運動が入らないことを確認
  • 肘屈曲の過緊張が多い

 Stage Ⅳ:共同運動からの離脱が部分的に可能

特徴

  • 共同運動パターンを“崩せる”ようになる
  • 部分的な分離運動が出現

できるようになる動き(主要項目)

  • 肘伸展(肩90°屈曲位で)
  • 肩挙上での肘屈曲抑制
  • 手を腰に持っていく
  • 肘を体幹の前方に出す
  • 前腕の回内・回外がわずかに可能

観察ポイント

  • 肘伸展が共同運動に引き込まれないか
  • 回内外で代償(肩が動く)がないか
  • 非対称姿勢での分離運動の質

 Stage Ⅴ:分離運動が明瞭

特徴

  • 共同運動パターンからほぼ自由
  • 複雑な分離運動が可能

できるようになる動き

  • 肩の独立した外転・外旋
  • 肘の随意伸展(多方向で)
  • 手を背中に回す(結帯動作)
  • 前腕回内・回外が十分
  • 手指の随意伸展が強くなる

観察ポイント

  • 肘伸展が肩運動に引きずられないか
  • 結帯動作での肩可動域・筋力
  • 運動の速度・協調性

Stage Ⅵ:正常に近い分離運動

特徴

  • ほぼ正常に近い運動が可能
  • 細かな協調運動もスムーズ

できる動き

  • 肩の多方向運動(抗重力もOK)
  • 細かな手指の分離(巧緻動作)
  • 肘・手指の協調性の高い動作

観察ポイント

  • 巧緻動作(ボタンかけ、つまみ)
  • 運動速度(ROMだけでなく質も評価)

手指のBrunnstrom Stage(Ⅰ〜Ⅵ)詳細

Stage Ⅰ〜Ⅱ

  • Ⅰ:完全弛緩
  • Ⅱ:僅かな屈曲反応(グリップの“兆し”)

Stage Ⅲ(グリップ優位)

  • 強い屈曲共同運動
  • 指は握ることはできても伸ばせない

Stage Ⅳ(部分的な伸展可能)

  • 母指の伸展
  • MP伸展が部分的に可能
  • 分離運動の初期段階

Stage Ⅴ(分離運動が明瞭)

  • 指の伸展がスムーズ
  • “つまむ”動作が部分的に可能

Stage Ⅵ(正常に近い)

  • つまみ・巧緻動作がほぼ正常
  • ペン操作・ボタンかけが可能

下肢のBrunnstrom Stage(Ⅰ〜Ⅵ)詳細

Stage Ⅰ〜Ⅱ

  • Ⅰ:完全弛緩
  • Ⅱ:反射的な伸展反応が出始める

Stage Ⅲ(共同運動)

  • 典型的な伸展共同運動が優位
    • 股関節伸展
    • 内転
    • 膝伸展
    • 足部底屈
  • 歩行:立脚期は過伸展になりやすい

Stage Ⅳ(離脱開始)

  • 股関節外転がわずかに可能
  • 足関節背屈が部分的に可能
  • 共同運動以外の方向へ動き始める

Stage Ⅴ(分離運動)

  • 股関節外転・外旋が明確
  • 足関節背屈・内外反が明確

Stage Ⅵ(ほぼ正常)

  • 運動速度が早い
  • 複雑な協調性の高い動きが可能
  • 方向転換・ジャンプなども可能に近い

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