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嚥下障害と介助の工夫:摂食リハビリと介助

摂食(食事動作)とは

 摂食とは、食べ物を認識し、手や口を使って食事を摂取し、嚥下して昇華する一連の動作を指します。これは、生存に必要な基本的な活動であり、同時に社会的・心理的な側面も含まれます。

 食事動作には以下のプロセスがあります

  1. 食べ物の認識(視覚や嗅覚で食事を認識する)
  2. 取り込み(手や道具を使って食べ物を口に運ぶ)
  3. 咀嚼(歯と顎を使って食べ物を細かくする)
  4. 嚥下(食べ物を飲み込んで食道に送る)

摂食障害が起こる要因

以下のような要因で接触に困難が生じる場合があります

  • 身体的問題:筋力低下、麻痺、関節拘縮
  • 認知的問題:食べ物の認識困難、注意力の低下
  • 嚥下障害:誤嚥のリスク、嚥下に関係する筋の弱化
  • 精神的問題:食欲不振、意欲低下

介助方法の基本

介助は利用者が自分でできる能力を尊重しつつ、安全で快適な食事をサポートすることが重要です。

環境整備

  1. 姿勢の調整:座位での90度を意識(背筋を伸ばし、頭を正中位にすることを意識する)
    • 頭が極端に下がること(前屈)や後ろに倒れる(後屈)の姿勢になると誤嚥のリスクが高まります
  2. テーブルと椅子の高さを調整:手が自然に届く高さに

食事の準備

  • 食事は一口量に調整して提供(むせ防止)
  • 噛む力や飲み込む力に応じて、固さや形状を調整(とろみ食、刻み食など)
  • 好みや文化的背景にあった食事を用意

摂食介助のポイント

  1. 視覚的サポート:次に何を食べるのかを見せる
  2. 声掛け:優しく「口を開けましょう」「ゆっくり噛みましょう」など
  3. スプーンの使い方:唇に軽く触れる程度で、強く押し込まない
  4. ペースを合わせる:本人の飲み込むタイミングを待つ(重要だが難しい)
  5. 安全確保:むせた時には対応を速やかに行う(状態により対応方法は違います)

嚥下障害がある場合の工夫

  • トロミ剤を使用して飲み込みやすくする(嚥下状態を評価してからの対応が望ましい)
  • 頭を正中から少し前に傾けることで誤嚥防止になることがある
  • 食べる前に嚥下リハビリ(嚥下体操)を行い飲み込みの準備をする

食事介助の注意点

  • 過度な介助にならないようにすることが自立を促す面で重要です
  • 食事は楽しむ時間でもあるため、過度なプレッシャーを与えないように配慮する
  • 異常(激しいむせ、食べ物の詰まりなど)あるときは医療スタッフに早急に報告し対応する

嚥下機能についての解説

 嚥下とは、口の中に入った食べ物や飲み物を安全に食道へ送り込む一連のプロセスを指します。これは生きていく上で不可欠な機能です。

嚥下の4つの段階

嚥下の過程は次の4つの段階に分けられます

口腔準備期(随意運動:咀嚼期ともいわれる)

  • 概要:食べ物を咀嚼して飲み込みやすい形状にする段階
  • 具体的な働き
    • 唇で食べ物を閉じ込め、口の中に保持
    • 舌と歯、顎を使って咀嚼
    • だ液と混ぜて食塊(噛んだものを形にする)を形成

口腔期 (Ⅰ相:随意運動)

  • 概要:形成された食塊を口の奥へ運ぶ段階です。
  • 具体的な動き
    • 舌が前から後ろに押し込む動き、食塊を喉(咽頭)へ送り込みます。
    • この段階で食塊が気道に入らないようにする準備が開始されます。

喉頭咽頭期(Ⅱ相:不随意運動)

  • 概要:食塊が喉を通り食道へ向かう段階です。この間は呼吸ができなくなります
  • 具体的な動き
    • 喉頭蓋が気管を閉じで誤嚥を防止します。
    • 咽頭筋の働きにより食塊が食道に送られます。

食道期(Ⅲ相:不随意運動)

  • 概要:食塊が食道を通り、胃へ送られる段階です。
  • 具体的な動き
    • 食道の蠕動運動が食塊を胃まで送ります。

嚥下障害(dysphagia)とは

 食塊を胃まで運べない状態です。または、気管に入り込みむせたり、その後誤嚥性肺炎になることがあります。

嚥下障害の症状

  • 噛んで適切な食塊形成ができない
  • 唇からこぼれ落ちる
  • むせる、窒息する
  • 飲み込んだものを吐いてしまう

 その結果、誤嚥性肺炎を起こしたり体重減少や栄養失調が生じます

嚥下障害の原因

  • 神経障害:脳梗塞、パーキンソン病、ALSなど
  • 筋力の低下:加齢による筋力低下や筋疾患など
  • 構造問題:腫瘍や食道・咽頭部の狭窄など
  • 心理的要因:認知機能の低下、うつや拒食症などの精神疾患

嚥下機能をサポートする方法

嚥下リハビリ

  • 嚥下体操
  • 医療機関での嚥下訓練

食事形態の調整

  • 喉の機能に合わせた食形態の調整
  • 喉の機能に合わせて水分に対してトロミ剤を使用

食事介助の方法

  • 食事介助の際の誤嚥が少なくなる安全な姿勢の確保
  • 口に入れる食べ物の適切な量と飲み込むまで観察

医療機関による評価と食形態の選定

  • 飲み込みで問題がある場合は医療機関で検査(評価)を受けてください
  • 喉の機能に応じて食形態やトロミの状態を適切に調整します
  • 必要があれば介助の方法の指導があります。

まとめ

 嚥下は食べる楽しみだけでなく、生命を維持するために重要な機能です。安全な嚥下をサポートをするために適切な対策が必要となります。

 もし嚥下に問題がある場合は医療機関で評価を受け、専門家の助言を得ることをお勧めします。

嚥下に関する検査

嚥下体操

嚥下訓練(医療機関で)

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