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末梢神経性の麻痺の診方

麻痺,失調

 末梢神経障害による運動麻痺は、末梢神経系に障害が生じることによって、筋の出力が低下する状態のことです。時間が経過すると、筋の萎縮が生じます。

1. 原因の特定と治療

 末梢神経障害の原因は、外傷、物理的圧迫、循環障害、感染症、糖尿病、中毒、自己免疫疾患などがあります。原因に合わせて治療を行うことにより、麻痺の進行を遅らせることができ、また回復を見込めることがあります。

2. 物理療法

 過去には神経損傷領域の麻痺筋に対して低周波治療を行ってきましたが、神経が回復途中の際は行わないことになっています。ただ、筋萎縮を防止するための電気刺激を実施する場合があるので、医師の指示に従ってください。

3. 補助具の使用

 一時的、または恒久的な運動麻痺の場合で上肢では手の補助具を使用し日常生活のサポートを行います。また下肢では車いすや杖を使用することで移動のサポートをすることができます。

4. 薬物治療

 痛みや炎症を軽減するために医師が処方する薬物を使用します。

5. 心理的援助とリハビリテーション

 急速に動くことが困難になるため、精神的な負担を受けることが多いです。病状により回復する過程についての理解と、恒久的にマヒが残るのか把握することが必要です。麻痺に対して向き合うことができるようサポートプログラムを受ける必要があります。リハビリにより回復段階に応じて動きの練習を行うことや、動くことができる部分を使用して日常生活を獲得できるリハビリプログラムを実施します。

上肢末梢神経の運動麻痺と感覚障害

橈骨神経麻痺

橈骨神経麻痺は橈骨神経(radial nerve : C5-T1)の支配領域の筋の麻痺と感覚障害が生じます。下垂手(drop hand)を呈します。橈骨神経は上腕骨の後面から外側に向かい橈骨頭前面を通ります。神経の経路より神経の圧迫を受けることがあります。

Motor branches

Muscular branchesBrachialis
Triceps brachii
Anconeus
Brachioradialis
Extensor carpi radialis longs
Extensor carpi radialis brevis
Deep branchSupinator
Extensor digitorum
Extensor digiti minimi
Extensor carpi ulnaris
Extensor pollicis longus
Extensor pollicis brevis
Extensor indicis
Abductor pollicis longus

Sensory branches

Superficial branch of radial nerve

尺骨神経麻痺

 尺骨神経麻痺は尺骨神経(ulnar nerve:C8~T1)の支配領域の筋の麻痺と感感覚障害を生じます。ワシ手(Claw hand)を呈します。尺骨神経は腋窩部から上腕骨後内側、上腕骨内顆後面、尺側手根屈筋の内側面を通ります。

Moror branches

Muscular branches
directly from the ulnar 1/2
Flexor carpi ulnaris
Flexor digitorum profundus
Muscular branch
the superficial ulnar nerve branch
palmaris brevis
Muscular branches
the deep ulnar nerve branch
Abductor digiti minimi
Flexor digiti minimi
Opponens digiti minimi
Third and fourth lumbricals
Palmar and dorsal interosseous muscles
Adductor pollicis
Flexor pollicis brevis

Sensory branches

正中神経麻痺

 正中神経麻痺は正中神経(median nerve: C6~T1)の支配領域の筋の麻痺と神経障害を生じます。猿手(Ape hand)またはHand of benedictionを呈します。正中神経は腋窩から上腕骨内側、上腕骨内顆の前面の中心と浅指屈筋内側を通ります。正中神経麻痺では、母指球の萎縮がみられます。そのため見た目が猿の手のように見え、物がつかめなくなります。母指球が萎縮するので、親指と人差し指でOKサインをしても親指と手の掌が同一平面になり、丸を作れません。人差し指・中指が曲がりません。前腕回内ができません。感覚障害は手掌の母指示指、中指、環指の半分内側、手掌の環指半分の位置から手首までの感覚障害やしびれが見られます。

下肢の脊髄分節のテスト

顔面神経麻痺

carpal tunnel syndrome

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