レカネマブなどの抗アミロイド抗体薬では、ARIA(Amyloid Related Imaging Abnormalities)と呼ばれる画像異常がみられることがあります。
ARIAには脳浮腫を示すARIA-Eと、微小出血などを示すARIA-Hがあります。
多くは無症候ですが、頭痛や混乱などの症状が出ることもあるため、治療中は定期的なMRIによる安全管理が重要とされています。
ARIAとは(Amyloid Related Imaging Abnormalities)
ARIA(アリア)とは、
抗アミロイド抗体薬(レカネマブなど)治療中にMRIで認められる脳の画像異常のことです。アミロイドβを除去する過程で起こると考えられています。ARIAには主に 2つのタイプがあります。
ARIAの種類
ARIA-E(Edema)
脳の浮腫・滲出。
MRIでは
- FLAIR高信号
- 脳溝の液体貯留
として見えます。
症状
- 頭痛
- 混乱
- めまい
- 吐き気
- 視覚異常
- 無症状の場合も多い
ARIA-H(Hemosiderin)
微小出血など。
MRIでは
- 微小出血(microbleeds)
- 表在性ヘモジデリン沈着
として検出されます。
発生頻度(臨床試験)
CLARITY-AD試験では
| 種類 | 発生率 |
| ARIA-E | 約12% |
| ARIA-H | 約17% |
多くは無症候性です
ARIAリスク因子
特に重要なのがAPOE ε4
| 遺伝型 | ARIAリスク |
| ε4/ε4 | 高 |
| ε4/非保有 | 中 |
| 非保有 | 低 |
そのため遺伝子検査を行うこともあります。
MRIモニタリング
レカネマブ治療では定期MRIが必須です。
一般的なスケジュール
- 投与前MRI
- 投与5回目
- 投与7回目
- 投与14回目
など。ARIAの早期発見のために実施します。
ARIAが出た場合
対応は重症度で変わります。
軽度
- 投与継続
- 経過観察
中等度
- 投与延期
- MRIフォロー
重度
- 投与中止
リハ職として知っておくと良いポイント
ARIA症状として
- 意識混乱
- 歩行不安定
- 新規神経症状
が出ることがあります。そのためリハスタッフが異常に気付くこともあります。
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