FIMの項目で、現場のスタッフの悩みが多いのがトイレ動作と感じています。今まで多く寄せられた質問についてQ&A形式でまとめました。
Q1.日中はトイレ自立、夜間はおむつ対応の場合、FIMの点数はいくつ?
A.原則「5点(監視・準備)」または「4点(最小介助)」になることが多いです。
解説
FIMは「最も低い能力レベル」を基準に点数をつけます。
夜間にトイレ動作ができず、おむつ対応になる場合は、24時間を通して完全自立とは言えないため、7点や6点にはなりません。
判定の目安
- おむつの着脱や交換を自分でできる → 5点
- おむつ交換に一部介助が必要 → 4点以下
Q2.夜間だけポータブルトイレ使用の場合、点数は下がる?
A.基本的には下がりません。ただし条件付きです。
解説
ポータブルトイレは「補助具」扱いなので、
- 自分で移乗できる
- ズボンの上げ下げができる
- 後始末ができる
この3つができていれば、**6点(修正自立)**が可能です。
注意点
夜間に転倒予防のために見守りが必要な場合は
→ 5点(監視)になります。
Q3.夜間は尿器を使っている場合、トイレ動作の評価は?
A.原則として点数は下がります。
理由
尿器の使用は、
「通常のトイレ動作をしていない」と判断されることが多く、
- 自分で準備・使用・片付けまでできる → 5点
- 介助が必要 → 4点以下
Q4.夜間にナースコールを押して介助してもらう場合は何点?
A.4点(最小介助)以下になります。
解説
ナースコールを使っている時点で、
トイレ動作の25%以上に他者の関与があると判断されます。
Q5.失禁がある場合、FIMトイレ動作は何点になる?
A.失禁の頻度と対応能力で変わります。
| 状態 | 点数目安 |
| 失禁なし | 6〜7点 |
| たまに失禁・自己処理可能 | 5点 |
| 頻回に失禁・介助必要 | 4点以下 |
Q6.「トイレ動作」と「排尿管理」は別で評価するの?
A.はい、別項目です
違い
- トイレ動作
ズボン操作・移乗・後始末など「動作」 - 排尿管理
失禁の有無・おむつや尿器の使用状況
夜間おむつの場合、両方の点数が下がることが多いので要注意です。
Q7.夜間だけ介助が必要な場合でも7点はつかない?
A.つきません。
理由
FIMの7点は
「時間帯を問わず、完全に自立している」
ことが条件です。
Q8.家では自立、病院では夜間おむつの場合は?
A.評価は“病院での実際の状態”を優先します。
ポイント
FIMは「現在の生活場面での実行能力」を評価するため、
環境が変わると点数も変わるのが特徴です。
Q9.夜間だけ転倒リスクで見守りされている場合は?
A.5点(監視・準備)になります。
介助はなくても
- 声かけ
- 見守り
- 転倒防止対応
がある時点で「自立」ではありません。
Q10.おむつだけど、自分で交換している場合は?
A.5点になることが多いです。
判断基準
- 準備
- 交換
- 後始末
すべて自分でできれば、介助なし=5点です。
まとめ
夜間のトイレ対応は、FIM評価で最も点数が下がりやすいポイントです。
「日中できているから高得点」とはならず、24時間の中で最も低い能力レベルが反映されることを理解しておくことが大切です。
失禁がある場合も判断に苦労するようですが、排尿管理の項目で点数を付けます。あくまでもトイレ動作です。

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