呼吸困難を評価する指標である「 Hugh-Jones分類」について、解説します。呼吸困難の程度を客観的に把握するためには、MRCスケールやボルグスケール、ヒュージョーンズ分類、修正MRCスケールなどが活用されます。看護やリハビリの視点からも、呼吸困難を総合的に評価する必要があります。本記事では、Hugh-Jones(ヒュージョーンズ)」分類の評価方法を詳しく解説していきます。呼吸困難の正しい評価手法を理解し、適切なケアにつなげましょう。
最下部にHugh-Jones分類のPDFをのせました。ご活用ください。
Hugh-Jones(ヒュージョーンズ)分類の評価方法
息切れや労作の指標として、日常生活の状況より判定することができます。問診による評価の実施が可能です。
Hugh-Jones(ヒュージョーンズ)の分類の表です。
Ⅰ | 同年齢の健康者と同様の労作ができ、歩行、階段昇降も健常者並みにできる |
Ⅱ | 同年齢の健康者と同様に歩行できるが、坂道・階段は健康者並みにはできない |
Ⅲ | 平地でも健康者並みに歩けないが、自分のペースなら1マイル(1.6Km)以上歩ける |
Ⅳ | 休み休みでなければ50m以上歩けない |
Ⅴ | 会話・着替えにも息切れがする。息切れのため外出ができない。 |
Hugh-Jones分類の解説です
Ⅱは、坂道・階段では周りの人の速さについて行かれず、離れてしまう様子。友達の配慮で旅行はいけるので、活動的には目立った障害になりません。
Ⅲは、平地においても周りの人の速さについていくことができない様子。友達と旅行に行くことを控えるようになることがあります。買い物も自分のペースなら行えます。
Ⅳは、家事など家の中の行動にも支障が出ている様子です。行動範囲も狭く活動量が少ない状態です。
Ⅴは、身の回りのことを行うことも大変な状態です。
息切れの指標のため、整形外科疾患による痛みで動きにくい状態は適応になりません。
これらのポイントを踏まえ、呼吸困難の評価方法や診断手法について正しく理解し、実践することが、患者のQOL向上や適切な治療・ケアの提供につながります。看護やリハビリは常に最新の知識や技術を習得し、患者中心のケアを実践することで、より質の高い医療サービスを提供しています。呼吸困難という重要な症状に対して、看護専門家の的確な評価と適切なケアが求められることは言うまでもありません。
Hugh-Jones分類(PDF)
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