関節可動域検査は機能障害の重症度判定、治療効果判定、障害者手等の障害判定等にも使用されます。
関節可動域検査は一番はじめに行う検査だと思います。検査を行う前に痛みや動く範囲を聴取します。検査による事故を防ぐためです。他の検査でも関節可動域検査結果から安全に測定できます。
痛みに対する原因を探る大事な検査です。痛みの生じた角度、そこでの最終域感を頼りに、原因となる軟部組織、筋、靭帯を特定し治療戦略を立てます。
関節可動域検査の意味を理解する
関節可動域の測定方法と痛みや運動制限など、関節の動く範囲について基礎となる解説をしています。
測定方法について解説しています。
関節可動域制限の原因と最終域感の関連性
関節可動域の制限がある場合や痛みがある場合、関節可動域と動きの最後の抵抗の感覚から痛みの原因を特定することができることが多いです。最終域感から問題を特定するわけですから、解剖学と運動学の知識が必要となります。ここが、しっかり学習できている人は治療効果が高いと思われます。野球のイチローさんも「基礎作りが一番地味で一番大変。毎日毎日繰り返さないと結果は出せません。」基礎が一番大変ですが、私たちもリハビリのプロとして基礎となる解剖と運動学を身につけましょう。
最終域感は重要な項目です。可動域の最後の感覚で、制限となっている因子を判定します。この判定があっていれば、大きな治療効果が期待できます。
関節可動域検査で必要な物品や書籍の紹介
角時計Revo(酒井医療)
この角時計は使い勝手がいいと思います。定規や角時計の機能はもちろんですが、秀逸なのは末端の丸い部分です。丸い中に小さな球が入っていて、頸部の前後屈、側屈、体幹の前後屈、側屈が早く測定できます。また、ベッドのギャッジ角度が利用者の角度に近い状態で測定ができます。丸い部分は回せるので基準になる角度を決めて軸を合わせるだけで測定できます。素早く検査する場合はこのギアは欠かせませんよ。
関節可動域測定法ー可動域測定の手引き
関節可動域測定法として、改訂を繰り返して現在まで販売されている名著です。基礎はこの本がいいと思います。
解剖学の本を買うならこれ一択!プロメテウス解剖学アトラス(運動器系)
絵の美しさでびっくりします。美術館にも飾られるほどのクオリティーです。運動器系の解剖学書ですが、骨、筋、血管系、神経系と四肢の全部を網羅しています。
運動学の本を買うならこれ一択!カパンジー機能解剖学(全3巻)
上肢、下肢、体幹部で構成されています。靭帯の役割と緊張する運動方向を図で明解にしています。関節の構造や動きなど細部にわたって図でわかりやすくしています。値段は高めですが、値段以上の価値があると思います。
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