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HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)の評価方法と結果の見方

 HDS-Rは、見当識や記憶、注意などを短時間で確認できる認知機能のスクリーニング検査です。病院や施設、訪問リハビリテーションでは、説明の理解や新しい動作の学習を考えるための情報としても役立ちます。

 ただし、得点だけで認知症を診断したり、介助量を決めたりすることはできません。この記事では、HDS-Rの評価方法、採点の基本、結果を生活場面に結びつける見方を解説します。

HDS-Rとは

 HDS-Rは「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」の略称です。9項目で構成され、満点は30点です。主に口頭で課題を提示しますが、物品を見せて覚えてもらう課題も含まれます。[1]

評価する項目と配点

 配点と課題の順序は、正式な評価票で確認して使用します。[1]

HDS-Rの評価方法

1.実施前に条件を整える

 静かな場所で、本人に検査の目的を説明します。補聴器や眼鏡の使用、覚醒状態、疲労、痛み、使用言語を確認します。口頭で答えにくい場合は、失語や構音障害などの影響も検討します。

 「答えられない」ことと「覚えていない」ことは同じではありません。実施を妨げる要因がある場合は、得点と一緒に記録します。

2.正式な手順で課題を進める

 評価票に沿って質問し、本人の回答を記録します。採点に関係する補助は、規定されたものだけを使用します。励ますつもりで正答を示したり、独自に選択肢を増やしたりすると、結果の比較が難しくなります。

3.採点規則を確認する

年齢は2年までの誤差を許容します。場所の見当識は自発的な正答を2点、規定の選択肢による正答を1点とします。遅延再生は1語につき、自発的な正答2点、規定のカテゴリーの手がかり後の正答1点、再生できない場合0点です。[1]

 連続減算は最初の回答が不正解なら打ち切り、逆唱は3桁の課題に失敗したら打ち切ります。野菜名は5個以下0点、6個1点、7個2点、8個3点、9個4点、10個以上5点です。正式な提示方法と打ち切り条件も確認してください。[1]

結果の見方

 20点以下という基準は、認知症の診断確定を意味しません。[1] 発症前との変化、生活への影響、診察やほかの評価を合わせて判断します。

 また、合計点をそのまま「軽度・中等度・重度」に置き換えることは避けます。重症度を把握したい場合は、生活機能やCDRなどの情報を追加します。

合計点に加えて確認したいこと

 同じ得点でも、誤答の内訳は異なります。どの課題で難しさがあったか、自発的に思い出せたか、規定の手がかりで再生できたかを確認します。項目ごとの誤答だけで、特定の病型や障害部位を断定することはできません。

リハビリテーションでの活用

 以下は、結果を生活場面で確かめるための実務上の例です。

 支援は実際の動作で試し、短い説明、見本、予定表などが役立つかを確認します。得点が低くても、慣れた動作や本人が大切にしている活動を行える場合があります。

記録例

 記録例:HDS-R 18/30点。遅延再生と時間の見当識で失点。補聴器使用、静かな環境で実施。訓練直後の手順は再現できたが、時間を置くと再説明を要した。家族からの生活情報と合わせて評価を継続する。

評価時の注意点

 せん妄、体調不良、睡眠不足、抑うつ、感覚障害、言語障害などの影響を検討します。急に反応や注意が変化した場合は、認知症の進行と決めつけず医療チームに共有します。再評価では、実施条件や間隔、繰り返しによる慣れも記録します。

まとめ

 HDS-Rは認知機能を確認する入口となる検査です。合計点と回答内容を記録し、生活場面での困りごとや保たれている能力と合わせて、説明方法や支援を検討しましょう。

 参考資料

[1] 日本老年医学会.改訂長谷川式簡易知能評価(HDS-R)評価票.https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/tool/pdf/tool_05.pdf

資料確認日:2026年10月9日。実施には正式な評価票と手順を使用してください。

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